1968 年、ノーベル文学賞の授賞式で
川端康成先生が行ったスピーチのタイトルは
「美しい日本の私」。
道元禅師や良寛の和歌を引用しながら、
千年も前から連綿とつづく
日本の自然風物の美しさと
日本人の繊細な心象風景を綴った
このスピーチは、外国語へ翻訳する上で
非常に難しいことでも知られていますが、
今もなお、つくづく思い起こさせてくれます。
日本は、美しい。
時の古今を問わない美術品や
洋の東西をまたぐアート作品、
庭園の春、夏、秋、冬、
建築の雨、晴、朝、夕、
暮らしに息づく手仕事の用と美、
巨匠たちの見えざる光と影…
この日本の土地に集まり、開かれ、
育まれたさまざまな美しい物事を
四季折々の自然風景とともに巡る旅の
お手伝いをさせていただいております。
せっかく生まれ持った身体と五感で、
美しい日本に、思う存分浸りましょう。
2024年アート・トリップの予定
国立美術館と小さなプライベート美術館に散在する、日仏独の三か国から受勲した巨匠・川合玉堂の作品を訪ねて、日本美術史にもたらした新風を感じながら、桜をモチーフとした数々の重要文化財と江戸の花見名所をめぐる。
禅僧・雪舟の水墨画の深遠なる影響を取り上げた「雪舟伝説」展を観たのちに、
不立文字だからこその枯山水か?
苔むす岩肌からは何を読みとれるか?
禅宗の作庭思想を、重森三玲を祖父にもつ作庭家に紐解いていただきながら、京都の禅寺の戸を叩く。
建築の研究者と訪ねる東京の名建築、国立天文台で聞く天文学者のユーモラスに富んだ講義、星と森と家がテーマの絵本図書館・・・
日本のリベラルアーツの源流を童心に帰って探索。
崩れ朽ちて自然に戻るまでを作品として展示する、アイヌの木彫芸術家のアトリエと記念館、天塩川上流の小さな町の白樺のブルワリーや酪農家を訪問して、
“身土不二”の北海道を体感。
桃源郷をコンセプトとした秘境の美術館と、その裾野に点在する伝統工芸の匠の里をめぐり、一般非公開の骨董品の競り市場を見学するなど、日本文化を形作る手仕事の美しさを改めて見出す。
and more
木村ゆり Artrip Japan 株式会社代表取締役
東京外国語大学地域文化研究科修士課程修了。
大手総合商社にて営業職を十年間勤めたのち、
糸井重里さんが主宰する「ほぼ日」での海外市場統括、
日本人アーテイスト支援にも心血を注ぐ上場企業オーナーの
ファミリーオフィスでの海外マーケティング GM を経て独立。
東洋美術をこよなく愛する和・英・中トリリンガル。
Artrip Japan 株式会社(アートリップ ジャパン)
日本のアートシーンと美しい手仕事に
フォーカスする翻訳、通訳ガイド
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿 4-3-5